蒸し風呂のような体育館に集まって、長い長い校長の話を聞く。

途中、女子が数人暑さに倒れて体育館が騒然となり、校長が話を途中で切り上げるのかと思いきや、続行。


あ-ありえねえ。


集会のときは着用を義務付けられているネクタイを緩めたくてたまらなかった。



今日みたいな真夏日なら、普段はまかない。

あるいは、バカみたいに緩く付ける。

こんなに上の方に結び目を付けるなんて、『ああ、教師は俺たちをどうしたいんだよくそー』と、めちゃくちゃを考えていたら、意識が一瞬飛びそうになった。





地獄のような人口密度と話の長さに耐えて、ようやく最後の校歌を歌う段階になるころには、何もかもが尽き果てていた。

体育館をぼんやりとだるそうな校歌が流れ、ようやく終業式はお開きになった。


体育館の出入り口は、1秒でも早く外の風に当たりたい俺たち生徒でごったがえした。