「心配…って、誰が誰をなんで」



弟分は怪訝そうな目を私に向けた。

心底嫌そうな顔をして。




広いリビング、ガラステーブルをはさんで立っている私たち2人。


ちとせの後ろのソファでは、彼の大事な子が平和に静かに眠っている。


「峰島くんが、アンタを」

「……おかしいこと言ってんなよ。

あのな?サトは葵が好きで、葵と一緒に居たいってだけで美佐にここばらしたんだぞ。
心配して、なんでばらすよ?
分けわかんねーだろ。矛盾じゃん」

「1人でペラペラ盛り上がってるとこ悪いけど、じゃあ逆に訊くわ」

「何」