ハコイリムスメ。

………「マジ」だよ。
圭太の2回目のマジかよを聞いて思った。
さっきからみんなマジかよマジかよ、他になんかないのかよ?

俺はカルシウム不足。
圭太は語彙不足。




教室の角の方に、机に突っ伏したアイツの姿が見えた。



…俺が来たことに気付いてねぇのかな。


そう安心した半面、


…気付いてたとしても、もう、前みたいには笑い合えないんかな。


なんて虚しさを感じた。






予鈴がなったので、サトの斜め前にある自分の席についた。
圭太たちも

「もう時間かよっありえねーって!」

と騒いで、カードを慌ただしく片付けた。

それから数十秒後、アイツが顔を上げた気配がしたけれど、振り向かなかった。