とりあえず、連れてくか…


俺はため息をひとつついたあと、少女に向かってはっきりと言った。

「よし、じゃあー俺についてこい」

俺の言葉を聞いて店長が驚愕の表情になる。

「マジでお持ち帰っ」
「何もしねーよバカ」


店長が何か言ってるのを背中越しに聞きながら、植木鉢を左手に、右手は少女の手をつかんで、家に向かって歩き出した。


彼女の手は極端に冷たくて、ビックリした。

家までは、歩いて五分。
駅前の高層マンションだ。