さっちゃんの話は、女性特有の現象のことで…
まあ、単刀直入に行っちゃえば、生理の話だ。






―――まあ、うん。
俺は男だし、知らんわそんなこと。

つーか、さっちゃんがいてくれてよかった…
まさか美佐に相談するわけにもいかないもんな、いざという時に。




いつまでもその話を聞いているのは2人に悪い気がしてきて、だからやっぱり、ロビーに戻ることにした。












「あー、釣銭切れ?マジかよ…」


点灯した赤い文字を睨んでいたら、この間もここにいた受付の係りのおばちゃんが親切にも、


「あら、ごめんねえ。おばちゃん両替してあげようか?」

と言ってくれたので、好意に甘えることにした。

500円玉を渡すと、100円玉4枚、50円玉1枚、そして10円玉5枚を財布の中から出して渡してくれた。

「はい、どうぞ」



すげー、準備いい…


感心しながら、というよりむしろ驚きながら受け取った。

俺の表情で何を考えてるのかわかったのか、おばちゃんは言う。

「一応これでも主婦だからねぇ、小銭溜まっちゃうのよ」