教室はガヤガヤとしていた。先生は先に教室に入るとパンパンと手を叩いてみんなを静かにさせた。

｢はいみんな注目ー！HRをはじめる前に転校生を紹介します。｣

律子先生のその言葉で一旦静かになったクラスがまたガヤガヤとし始めた。

｢ほら静かにッ！さあ、白石さん、入ってきて。｣

先生に促され、私はゆっくりと教室に入った。教卓の横にまで来て止まると、ゆっくりとクラス中を見渡し、小さく息を吸った。

｢北海道から引っ越してきました。白石 胡蝶です。よろしくお願いします。｣

言い終わると同時に一気に頭をさげると、クラス中が拍手に包まれた。よろしくーとか、可愛い名前ーとか............可愛い子ーとか。

｢はい。じゃあ自己紹介終わり！白石さんの席は........あ、一番後ろの窓側の席が空いてるからそこに座って。｣

｢はい。｣

私はゆっくりと窓側の席まで歩いていった。