そろそろ文化祭の時期が来た。あと１週間後に控えた文化祭だった。放課後、私、友里子、荒井くんは買い出しに出ていた。

｢後なんか買うものあったっけ？｣

荒井くんは私を見ていった。

｢えっと、確かもうない。｣

｢あー！やっと終わった！｣

友里子は買物袋を上に突き上げながら背伸びをした。

｢よっしゃ、じゃあ、学校戻るか。｣

｢うん。｣

わたし達のクラスの出し物は、お化け屋敷。

(........あー、体に悪そう)

心の中で叫ぶ。でも私の声はみんなに届くはずもなく。こういう時秘密にしてるってちょっと苦痛かも。

｢なあ、白石、今日部活来るだろ？｣

｢ん？あ、うん。行くよ｣

いきなり聞かれたのでそっけなくなってしまった。

私は、サッカー部のマネージャーになった。マネージャーになったのはつい最近、と言っても１週間前だけど。

｢じゃあ、文化祭の準備が終わったあと一緒に行こーぜ。｣

｢うん。｣

荒井くんに誘われて入った部活だけど、この頃調子が悪い。なんの前触れもなく心臓が痛くなったり、すぐ息が上がったり、目がかすむことが多くなったり........。

(........でもこの病気のことは知られちゃいけない)

できるだけ元気に振る舞おうと決めた。