2日後、私は退院して、いつもどうり学校生活を送るようになった。倒れて病院に運ばれた時から、父さんと母さんはさらに心配症になった気がする。今日だって玄関出ようとしたら連れていくといって聞かなかった。

教室につくと、友里子が即座に私の机までやってきた。

「胡蝶!大丈夫?」

私は少しドキッとした。

(バレてないかな?)

「だって胡蝶2日も学校休んでたし........、電話しても繋がらないし、」

(ほ....バレてない。)

「ご、ごめんね?ちょっと風邪ひいてて....。」

すると友里子は私に後ろから抱きついた。

「もー、だったらLINEの返事くらいしてよー。寂しかったんだからねー」

私はとても嬉しかった。

(こんなに心配してくれたんだ........。)

「ありがと。友里子。大好き」

友里子に顔を赤らめながらお礼を言うと、友里子は私の首に回した腕をさらに強く絞めた。

「もー、可愛過ぎ。子犬みたい。」

すりすりされていると、荒井くんが教室に入ってきてこちらに気づくと、駆け寄ってきた。

「白石!大丈夫か!?」

「うん。だいじょうぶ。」

見ると荒井くんはだいぶ心配してくれたようだった。

「....よかった。白石に何かあったら俺........。」

といいかけて口をつぐんだ。

「ん?どうしたの?」

(....荒井くんの顔、赤くなってる?)

訳がわからず首をかしげていると 、横で見ていた友里子がニヤニヤと荒井くんを見ていた。

「ほーほー、そういう事っすか。初々しーねー。」

「うるせー」

(....友里子この前まで荒井くんのこと見て顔赤くして口パクパクしてたのにいつの間に仲良くなったんだろー?)

ギャーギャーと騒いでいる二人がうるさくなってきたので、話題を変えることにした。

「あ、そういえば、友里子に貸してもらったノート提出だったのにごめんね。」

バックの中をゴソゴソといじって友里子のノートを取り出した。

「全然イーよ」

「ありがとう。」

といいながら友里子にノートを差し出した。

「白石、加納にノート借りてたのか?」

「うん....!?........っは....うっ」

(あ、やばい。いきなり来た。心臓痛いどうしよ)

苦しそうな私に気づいたのか、荒井くんが私の顔をのぞく。

「白石?おい、大丈夫か?」

(知られちゃいけない)

「だ、だいじょぶ。ちょっとお腹痛くて。....トイレ行ってくる。」

私は立ち上がって急いで教室を後にした。
まだ朝早いのでそんなに人がいないのは少し助かった。

「うっ、はぁはぁはぁはぁ」

一応人目のつかないところに隠れて息を整えようとするが、痛みはますばかりだ。あまりの苦しさに心臓を抑えていると、






「おい、どうした?」