あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。





「どうぞ」

「わーい、ありがとう、リカエルさん!」


 
 クムに喜ぶあたしに、リカエルさんはクスリと笑う。



「まお様は本当にクムが好きなんですね」

「うん!」



 だって冷たくて、ほどよくすっぱくて、カラカラに乾いた喉には最適じゃん!


 子供っぽいと、自分でも思うけど……。


 またクムのグラスと口に運ぶと、甘酸っぱいクムが、口いっぱいに広がった。


 まるで仕事の後、その日の終わりにビールを飲み干すサラリーマンのように、ぷはーっと息を吐く。


 おいしかった!


 リカエルさんにグラスを渡し、青い空を見上げた。


 今、あたしはこんなに呑気だけど……この世界は戦争に巻き込まれているんだよね……。


 この美しい空からすると、想像もつかない。


 あたしだって、この国を守るために、こうやって魔力の練習してるのに……あたしはなにもできてない。