「え、じゃ、誰が」

「え、知らなかったのですか? 王子ですよ!」



 クコは、その緑がかった青の瞳をなぜかキラキラさせ、あたしの手を掴んだ。


 意外と強く来るのね、この子……。


 それにしても……。



「カカオがあたしの服、勝手に着替えさせたの!?」



 あたしのは、裸、見たの……?



「あ、着替えさせたといいましても、魔法でですよ? そんな、勝手にまお様の服を脱がして着替えさせるなんて……いくら王子でも、そんなことはいたしません! 絶対に!」
 
   

 ……ですよねぇ~。


 でも、よかった。


 勝手に見られてたら、あたし今すぐカカオのこと殴りに行ってるかも……。



 なんとか怒りをおさめたあたしは、クコに手伝ってもらってなんとかドレスを着ると、食堂に向かった。