「──まお」
「……なぁに?」
「決着を、つけよう」
「…………そうだね」
あたしは、カカオの腕の中で頷いた。
「今日は、しっかり休め」
そういって、カカオはスルリとベッドを立ち、ドアの方へと向かっていってしまう。
えっ!
「行っちゃうの?」
今すっごくいい雰囲気だったのに!
けれど、カカオの雰囲気はもうすっかり厳しい“王子様”に戻ってしまっている。
さっきの優しすぎるカカオはいったいどこに……。
すると、カカオは怪訝そうな顔をした。
「まお、お前は今立つのもままならないはずだ。 俺の力で、魔力は戻せたが……未だに結界を張ったままだろう? 魔力を常に使っているのに変わりはない。それにお前は寝たきりだったし、筋力が衰えてしまっているはずだ。 今はとにかく休め」
「……まだ、一緒にいてほしかっだけなのに……」
「……なに?」
ひぇっ!
聞こえてたっ!
カカオは、ぷいとそっぽを向いてしまう。