あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。






 そして──恋に落ちていた。


 いつのまにか、こんなにも狂おしいほど惹かれてしまっていたんだ。



「まお……」



 愛しい彼女の名を呼ぶと、俺は空いている方の手で、彼女の黒髪を撫でた。


 そして……。


 俺は、その桜色の唇に、自らのそれを寄せた。


 ふわりと香る、やわらかい匂いと唇から伝わる甘い体温。


 なにもないはずなのになぜか、とても甘く、甘く、感じる。


 永遠にも思えるような刻がすぎ、俺はまおから顔を離した。


 彼女の顔を、身体を離して見つめる。


 そして……。



「──ん……」



 白い瞼がピクリと揺れる。


 桜色の唇から、吐息が漏れ、彼女は小さく身じろぎをした。




***