あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。






***

〈カカオside〉



 俺は、まおが眠っている部屋へと急いでいた。


 あのあとまおは、救護室から自室へと運び入れ、メイドが身の回りの世話をしていた。


 まだまおには、目覚める気配がない。


 確かに呼吸はしている。


 心臓だって、動いている。


 確かに、体力が回復しているのは、目に見えてわかった。


 けれど、今のまおには一ミリの魔力も感じられない。


 つまり、魔力は全く回復していないということだ。


 まおは、結界を継続させるため、少しでも回復した魔力を、無意識のうちに全て結界に回してしまっている。


 結界があるかぎり、まおは目覚めないのだ。


〈魔女の証〉から教えてもらった記憶を振り返り、俺は唖然としていた。


姫と結婚すれば、戦争はしなくて済むが、そのかわり二つの国は一つになる。


少し考えればわかることなのに、俺はどれほど焦っていたのだろうか。


そして、姫はそのことをまおに話した。


その話をした後、俺はまおと会っていたのに。


まおの様子がおかしいことに気づいていたのに。


 姫はまおにこの話をしたと、嬉しそうにしていた。


俺がまおを好いていると、俺本人が気づいていなくても、何故かわかっていたのだ。


そして、嫌がらせのために、まおに残酷な決断を迫った。