あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。






 顔が赤くなりそうなのを、必死に隠し、あたしは話題を変える。



「お姫さまとはどう? 相変わらず?」

「ああ、相変わらず疲れる」



 そう言ったカカオは、首の骨をポキポキと鳴らした。


 あたしは指先をカカオの鼻先に突きつける。


 
「そんなこと言ったらかわいそうよ」



 さっきの姫の姿が脳裏に浮かんで、あたしはカカオを叱った。


言ってから、後悔した。


あの姫に、可哀想も何もあるか。


カカオを手に入れることしか、考えていない様子だった。


けれど、カカオにその気は全く無いように見える。



「……結局どうするかは、決めた?」



 そんなこと、本当は聞きたくないのに。


 聞けば、苦しいのは自分自身なのに。


 それでも、気付けば悩んでいたことが、口をついて出てしまった。