あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。






「それでは、やってみてくださいな。 わたくしは見守ることとします。 どっちにしろ、もう時間の問題かもしれませんよ? もう結婚の手はずは整っていますもの」

「あ、待って!」



 姫の姿がスゥ……と夕暮れの空に消えていく。


 そして、そこには誰もいなかった。


 姫?


 確かにそこにいたのに……。


 姫は、実体じゃなかったってこと?


 誰かが、何か魔法でも使ったのかな。


 でも、姫はオスガリアの姫で、魔法は使えない。


さっき、ウェズリアに知り合いがいると言っていた……。


 誰か、ウェズリアに密偵が……?


 ゾクリと、イヤな予感がまた背筋を撫でた。