「ちなみに第一発見者は、メイド長だ。 強烈な魔力が一気に解き放たれ、結界が張られたことを感じ取り、まさかと思って城の南側に向かったところまおが倒れていたそうだ。その異変に気づけたのは、魔力の強い者。 王子が国外にいたから、次に強い者は各部隊長達とメイド長だ。 軍隊長は訓練中で魔力の濃い場所にいたため気づかなかったらしい」
業務連絡のように一息で言い切ったシュガーは、どこか苦しげだ。
「ウェズリアの者は皆、魔力を少なからず保有しているから、異変には気付いていた。 しかし、それが何によるものかはわかっていないはずだ。 その様子だと、王子は感じなかったんだろう?」
シュガーに言われて、呼吸が苦しくなった。
「まおは魔力をウェズリアの土地ギリギリに留めてオスガリアには伝わらないようにした。 オスガリアにいる王子に魔力の異変に気づかれたら、結界を張ったことがばれて王子はオスガリアからすぐさま帰って来ようとする。 それを姫たちに見られれば何事かとあらぬことを疑われ、今後オスガリアとの間で何があるかわからないからだ」
国を覆うほどの大きな防御結界なんて、ひとりの身体にどれほどの負担がかかっているのだろうか。
しかも、魔力がオスガリアに伝わらないように工夫すらするなんて。
確かにまおは桁違いの魔力を持つ、魔女だ。
それでも、ひとりでやるのは難しい防御結界を、しかも国を覆うほどのものをひとりでやってのけた。
それで、魔力も体力も、全て消費してしまった、ということか……。
「クソッ、なんですべてひとりで背負い込もうとするんだ」
こんなとき、なにもできない自分が情けなくなる。

![あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。[2]](https://www.no-ichigo.jp/img/member/684618/kvlyibwqof-thumb.jpg)

