あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。





「わたくし、カカオ様に想いびとがいると践んでいましたの。 だから、独自に調査をしたのですわ」

「想いびと? 調査?」



 じゃあ、俺勝手に観察されていたのか?



「俺に想いびとなんていませ……」

「魔女──」

「……!」



 思いもよらなかった名が姫の口から出て、思わず動きを止めてしまう。



「ウェズリアの魔術師の頂点に立つ存在で、王族と共に過ごすことが任務」

「なぜ……」



 俺の表情に変化があったことを見逃さなかった姫はニンマリと、妖艶で怪しい笑みを浮かべた。



「“まお”様……と言うのですね。 確か、“ちきゅう”という異世界から来られた方なんですってね」


 
 なぜそんなことを……国の重要極秘情報を他国の姫が知っている?


 まおが地球から来たということまで……。


 突然のことに、心臓が強く脈打ち始める。