それでも……俺は……。
そのとき、ふとまおの笑顔が脳裏に浮かんだ。
美しく妖艶な姫とは違い、口を大きくあけて笑うまおの笑顔は、とても美人とは言えない。
どちらかというと、可愛い。
こちらも元気にほっこりとした気持ちになれる笑顔だ。
それを思い出して、気づけば笑みを浮かべていた。
「カカオ様?」
「あ、いや、なんでもない」
我ながらさすがに気持ち悪かったな……。
ローズ姫は、ムッと唇を尖らした。
「やはりおりますのね」
「……どういう意味ですか?」
「カカオ様の想いびとです」
「…………」
想いびとなど、いるのだろうか。
考えても、パッと思いつかない。
ただ、浮かぶのはまおの無邪気な笑顔……。

![あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。[2]](https://www.no-ichigo.jp/img/member/684618/kvlyibwqof-thumb.jpg)

