あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。






「椅子にかけてくれ」

「はい」



 俺は王と王女と机を挟んで反対側の椅子に座る。


 王はでっぷりとした威厳ある身体に白髪の長い髭を生やしていて、指にはもう入れる場所がないほど指輪が付いている。


 そして、とても自慢げに踏ん反り返っていた。


 王女は、後ろに年若い侍女を控えさせ、自分は華やかな扇でパタパタと自分の顔を扇いでいる。


 ふたりは無言で、椅子に座っている。


 このままだと、話し合いはなかなか始まりそうにないので、俺から仕掛けることにした。



「私は今日、あなたたちオスガリアと平和協定を結ぼうと来たのですが……」

「ああ、そうだったな」



 ……そうだったなって……あなたたちは何しに来たんだ。