「椅子にかけてくれ」
「はい」
俺は王と王女と机を挟んで反対側の椅子に座る。
王はでっぷりとした威厳ある身体に白髪の長い髭を生やしていて、指にはもう入れる場所がないほど指輪が付いている。
そして、とても自慢げに踏ん反り返っていた。
王女は、後ろに年若い侍女を控えさせ、自分は華やかな扇でパタパタと自分の顔を扇いでいる。
ふたりは無言で、椅子に座っている。
このままだと、話し合いはなかなか始まりそうにないので、俺から仕掛けることにした。
「私は今日、あなたたちオスガリアと平和協定を結ぼうと来たのですが……」
「ああ、そうだったな」
……そうだったなって……あなたたちは何しに来たんだ。

![あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。[2]](https://www.no-ichigo.jp/img/member/684618/kvlyibwqof-thumb.jpg)

