けれど、それは仕方のないことだ。
外の環境は最悪で、太陽の眩しい光さえも、濃霧で地上には届かない。
なぜここは、これほどにまで、汚れてしまったのだろう……。
「待たせたな」
渋い声がして、俺はゆっくりと振り返った。
そこには、例の王と……明るい金髪が目立つ、娘を連れていた。
王と共にいるし、服装からしてこの国の王女だろう。
金髪をふわりと巻いて腰まで下ろし、豪華な髪飾りをぶら下げている。
さらに高価そうな絹で出来たドレスは、彼女をさらに輝かせ、そしてとても自信に満ちあふれさせるように見えた。
いや、実際にそうなのだろう。
王女は、不敵に微笑んでいる。
完璧な笑顔を絶やさずに、こちらを見ている。
そして、ニコリと口角を上げた。
思わず、寒気がして、身を竦めてしまった。

![あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。[2]](https://www.no-ichigo.jp/img/member/684618/kvlyibwqof-thumb.jpg)

