「魔界だと?」
「はい! 違うんですか?」
この地獄のような場所が、魔界以外になんと呼べるのでしょうか。
後ろを向いて見上げると、少し眉をひそめた彼と目があった。
「こんなところと、一緒にするな」
「…………」
睨まれたのは、気のせいでしょうか。
「ってことは、ここは魔界じゃないんですね?」
すると、彼は不機嫌そうな顔で頷いた。
もともと無表情だった彼の冷淡な雰囲気は、更に冷たいものへと変化してしまった気がした。
それにしてもこの地獄のような場所が、魔界ではないとは……。
やっぱり想像と現実は違うのか。
じゃあ本物の魔界とはいったいどのような場所なんだろう……。
「今から、その魔界に行く」
「へっ? 魔界にですか!?」
「……悪いか」
「……いいえ」
端正な顔のせいで、睨まれると迫力が増して余計に怖い。
眼力だけで、あたしは気圧されてしまう。
お願いですから、睨まないで……!

![あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。[2]](https://www.no-ichigo.jp/img/member/684618/kvlyibwqof-thumb.jpg)

