あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。






 大変! 助けなきゃ!


 慌てて駆け寄ろうとするけど……。



「……その瞳、ウェズリアの魔術師だな?」

「それなら、我らの敵……」



 ゆらり、ゆらりと新たなる兵士たちが立ち上がる。


 目が、あたしではない何かを見ているようで怖い。



「えっ、ちょっ!」

「ならば、倒す!」

「我らがローズ様のため!」



 兵士たちは防具を脱ぎ捨て、地面に落ちていた剣を掴むと頭上に振り上げ、あたしたちに突進した。


 これじゃ、カカオに近づくこともできないじゃん!


 それに……さっきの兵士の言葉……。


『我らがローズ様のため!』


 “ローズ様”って、一体誰?


 すぐ目の前に白銀の一筋の光が迫り、慌てて魔方陣を発動させる。


 ギィン……と鈍い音が響く。


 あたしと兵士は魔方陣と剣でつばぜり合い。


 このまま、防御魔方陣から魔術を発動させれば、一発だけど……。



「くっ」



 いつのまにか、額に汗がにじんでいた。