あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。






 
「肌をピッタリ覆うように出来てて、結界張ってるっていう感覚はあんまりないの。 しいていえば、薄い透明の鎧(よろい)ってとこかな」

「でも……こんなもの……魔力を凄く消費してしまう……」

「だいじょ~ぶ! あたしは『魔女』だから!」

「魔女? それって、あの伝説の……?」



 クレアは今日1番の驚きを見せた。


 信じられないというふうに、あたしを舐めるように見つめる。


 ……恥ずかしいんですが。


 でも、しょうがないか。


 魔術師にとっては、上の存在だし、魔力も戦闘力も桁違いみたいだから。


 まぁ、あたしに戦闘力なんてないけどね。



「でも、なんでわたしに……」



 クレアはまだなにか疑っているようだ。


 もー、だ・か・ら!



「クレアにケガしてほしくないからだよ」

「わたしに……?」

「そう! とにかく、あたしがいいって言ってるの! 素直に受け取っといて!」



 この優しすぎる子にまた何かしら追求されそうだったので、あたしの方から話を終わらせた。



「ありがとうございます……!」



 またクレアは泣きそうになっていた。


そうこうしていると、〈翡翠〉のメンバーが現れたため、ほかの怪我人たちとともに城へ転送魔方陣で送ってもらうよう頼んだ。


 あたしたちは、そこでクレアと別れ、今度こそカカオのもとへと向かった。