あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。




***


絶品のパスタを食べて、満足したあたしたちは、準備を整えて城の門の前にいた。


いつも訓練で着ている簡易軍服ではなく、城下町を見回るように警備隊の証である黒に白のラインの入った軍服を身に纏い、王国の紋章の入ったマントを羽織る。


隣のシュガーは軍に所属しているわけではないので軍服ではないが、あたしに合わせて黒を基調とした服を纏っている。


「今日はよろしくね」


目の前にはどこかふんわりとした口調で挨拶するフランさんと、その後ろに第二部隊の4人が並んでいる。


第二部隊は全員が男性で、どの人も軍服の下の筋肉は盛り上がり、その身には強烈な魔力が秘められているのが、一目でわかった。


「とりあえず、部隊の皆には貴女のことを魔女であると紹介させてもらってあるよ。 他の者には魔女であることは口外しないと固く言付けてある。大丈夫、約束しよう」

「ありがとうございます」


隊員皆が頷いてくれ、感謝の気持ちが胸を満たす。


フランさんが隣へと促してくれ、並んで城下に向かって歩き出す。


「今日は城下町の見回り。 憲兵が本来やる仕事だけど、戦争中の今じゃ、なにがあるか分からないし人手不足だからしょうがないよね。 もし事件とかなにかあったら、すぐに連絡すること。 基本は二人一組で行動よろしく」

「はい!」

「今日僕は、まおさんと一緒に行動するよ」

「よろしくお願いします!」


フランさんの話はエディがまた訓練場を壊しただの、使い魔のアリーが自分の分のご飯まで食べてしまっただのと、面白くて、あっという間に城の周りをグルリと囲む坂を下って、城下町についていた。