あたしの目の前に広がるのは、


 物という物が全てが破壊され、


 明かりもなく、


 ただ、風だけが、


 虚しく、塵を巻き上げている。


 森も、全て枯れ果て、


 若い芽も生えていない。


 ゴボゴボと不気味な音を立て、異臭を放っているものは、昔は澄んで綺麗な池だったのだろう。



そう、そこは。


 『魔界』と、呼ぶしか他のない、風景。