禁忌の翼


「じゃあ、このことを知ってるのは私だけなのね!
ふふ、あなたに頼ってもらえるなんて光栄だわ。」


「結婚が決まったら真っ先にベアトリーチェに祝ってもらいたいんだ!

長年の付き合いだし、君は一番の友人だからね!」


「マリアはきっとどんな風に渡しても喜ぶに決まってるわ!

でも…そうね。
向こうの丘の花畑で、花に囲まれながらのプロポーズなんてどうかしら!

マリアはお花が好きだし、ロマンチックで良いと思うの」


「ああ、あそこか!うん、それはいいかもしれない…
ありがとう、ベアトリーチェ!!!
早速明日、彼女をそこに呼びだすよ!」

そう言って別れを告げようとするアレクの手を握り、私は全ての感情を殺して言い放つ。


「絶対成功するわ。
応援してる。

どうか幸せに…!!」