「アレク!!!!!!!!」


俺の言葉が続かないうちに、聞き覚えのある声が響いた。


声の方へ振り返ると、美しい顔に悲痛な色をたたえたベアトリーチェが俺らのところへ走り寄ってくる。



「何かしら…」


いささか怪訝な顔をしたマリア

近づいてくるベアトリーチェはいつものきちんとした姿ではない


目は涙で潤み、目元は真っ赤

頰には痣ができて腫れて


そして、服はひどく乱れていた