血の気が引いていく
「返してください…!」
ネックレスを掴もうとするが、素早くかわされ、また男の懐にしまわれる。
あああああ!!
アレクからの贈り物に触れないで!!!
伸ばした手は虚しく宙を掴んだ。
男は私の様子を不満そうに眺め、ボソリと何かを呟いた
「え?」
「ベアトリーチェ、こんなものは忘れてしまうんだ」
私が聞き返すと、男は苛立たしげにもう一度言う
「あなたにそんなことを言われる筋合いはありません!
どうかそれを返して、帰ってください!!」
私も、負けじと苛立ちを隠さず言い返すと、また頰に熱が走った。
「っっっ!!!!!!」
先ほど打たれた箇所と同じ場所を打たれ、より強い痛みが私を襲う
「いけない子だなあベアトリーチェ。
俺にそんな口を聞くなんて。
そんな子じゃあなかったのに!
……………お仕置きが必要だよなあ」