上着を寝間着のの上に羽織り、そっと扉を開ける


案の定、男はいた



「ベアトリーチェ!すまない、起こしてしまったかい?」


「いいえ、ちょうど起きたところですよ」


「それはよかった。身体は大丈夫?」


………


この質問に、嫌悪感を抱いてしまった


男は泉に来た時と同じ格好だから、やはりあのまま家に連れ帰った


もしくは


身体のダルさから、連れ帰られた、のかもしれない



………気持ち悪い


今頃になって、昨日の出来事すべてに対する後悔や嫌悪がよみがえる。


「………………大丈夫。」

「ああ、無理しないでいいんだ。少し顔色悪いね。せっかくの美しさが台無しだよ!!」


…………………うるさい


よりにもよって、初めての相手がこんな男だなんて。


アレク……………


私は、あなたが良かったのに



ああ、ああ、私は何てことを………