「優香!優香!すごいよ!人いっぱいだよ!」
「た…たしかに」
入学式には、自分が住んでたところでは考えられないくらいの人が集まっている
まだ人の多さには慣れないかな…
「「「キャァァァァ」」」
なっ、何事!!!???
突然、女の子たちの叫び声がした
入学式の最中だと言うのに、まったく
すると、1人の男子学生が上段に上がった
さらさらの茶色がかった髪
整った容姿
長身で、彼の周りはキラキラと光っているようにすら見えた
「あ、あの人!今回の新入生代表挨拶の人だよ!お父さんが大企業の社長さんらしくて、かなりのお金持ちみたい」
お父さんがシャチョー!?
「って、優香なんでそんなこと知ってんの?」
「みんなが噂してるのを聞いたのよ。成績優秀、運動神経抜群、容姿端麗、誰にでも分け隔て無く接する、まさに王子様だって」
「お、王子様!?」
そんな人がいるんだ…
やっぱり都会はすごいわ…
