「だから椿ちゃんも真剣に俺のこと考えて欲しい」












「し、真剣にって言われても…」










思わず目を背ける











あんな真剣に見つめられたら、何も言えなくなっちゃうじゃない











「椿ちゃん、俺のことちゃんと見ろよ」











「い、イヤだ」












「椿ちゃん」













「む、無理!!」












「椿ちゃんってば」













「無理だって言ってるでしょ!」














「椿」











「!!!」












甘く、切ない声でそう呼ばれ、思わず顔を上げてしまった













ギュッ













一瞬視線が交わったと思うと、暖かい温もりに包まれた












「椿…好きだ」













強く、でも優しく私を抱きしめる新城君












拒まなければならないのに、突き放さなければいけないのに…












心地いいと思ってしまってる自分がいた