突然腕を掴まれ、そのまま一つの部屋に引きずり込まれた
バタン
ドアが閉まる音と同時に恐怖が湧き上がる
「はっ、離して!!急に何するの!!」
「椿ちゃん、落ち着いて」
ん?
聞き覚えのある声が…
この声は…
「し…新城…君」
そう、そこには新城君がいた
「こ、こんなところで何してるの!?」
「ん?昼寝だよ」
ひ…昼寝?
「ここ、空き部屋でさぁ、誰もこないからゆっくりしたい時よく来るんだ」
あぁ…そうか…新城君の周りにはいつも人がいるもんね
「って、なんで私を引きづり込んだのよ!」
「部屋から出ようとしたらたまたま椿ちゃんが通りかかってさぁ、つい(笑)」
「つい(笑)…じゃないわよ!!びっくりしたじゃない」
「ごめんね、でも椿ちゃんと二人きりになりたかったし」
少し困った顔で、さらに甘い声でそういう新城君
普通の女の子なら、これでイチコロかもしれないけど…
「私はなりたくなかったですけどね」
「椿ちゃん酷いなー、僕傷ついちゃうよ」
そう言いながら笑う新城君
ほら、出たまたあの胡散臭い笑い
「あのさ、その笑顔やめてくれないかな?見ててイライラするのよ…
胡散臭いって言うかさぁ、だから……あ……」
な、何言ってるのー!私のバカァー!
