「はぁぁぁぁ…」
「どうしたのよ、そんな大きなため息ついて」
今は大学のコミュニティルームで優香とお勉強中
どうしたもこうしたもないですよ、優香さん
「どうやったら新城君を追っ払えると思う?」
もういい加減我慢の限界よ!
「いいじゃない、あんなイケメンに言い寄られてるのよ?なんでダメなの?」
「なんでって…」
「私なら即オッケーしちゃうけどな〜」
「なんか、胡散臭いのよ…」
「胡散臭い?」
「うん…あの笑顔が、どうも気持ち悪くてさぁ…」
前からずっと思ってた
いつもニコニコしている新城君だけど、その笑顔はどうしても心から笑っているようには思えない
「そう?」
「うん、私はそう思う。裏で何を思ってるかわかんないし、何より私を好きになる理由がわかんない!」
「椿に一目惚れしたんじゃないの?」
「ありえない!」
自分で言うのも悲しいけど、一目惚れするほどの容姿は持ち合わせていない
それに、こんなに冷たくあしらってるのにまだ近づいてくるのは、他に企みがあるとしか思えない!