「こらクルミ。お客さんに吠えるなって言ってるだろうが」 「あれ、どこかで聞いたような声が…………ああっ!」 そうだ、そうだよ! 目先のことで気がつかなかったけど、この一戸建てのお宅! 「ああ、君は昨日の」 「知り合い?」 「うん。昨日、荷物を運ばせてもらった人」 「その節はどうも。それで、うちに何か?」 「八神医院の看護師さんから荷物を預かったので、届けに来ました。どうぞ」 ずっと手に持っていた紙袋を渡す。 男性は中を確認し、思い出したように頷いた。