「貴様のお陰で、一体何人の仲間が死んでいったと思っているんだっ！この化け物！人間社会に蔓延る害虫蛆虫め！」

「酷い言い草だな…傷つくじゃないか…」

言葉とは裏腹に、肩を揺らして笑う邪悪。

「人間だって化け物だって、皆懸命に生きているんだ。その日一日を生き延びる為に必死なんだ…それを害虫蛆虫とは…尤も…」

俯き加減に肩を揺らしていた邪悪が、顔を上げる。

「そうやって懸命に生きている人間の命を、それこそ害虫蛆虫のように踏み躙るのは、堪らなく面白可笑しいがな」

「この化け物めぇえぇえっ！」

合図と共に、一斉に自動小銃のトリガーを引く隊員達。

発射される法儀式済5.56ミリ弾を。

「！！？」

邪悪は一跳びで隊員達の頭上まで跳躍して回避した！