そんな彼に、セシルは脇に抱えていた資料を渡す。

「……」

無言のまま資料に目を通す対策局長。

「セシル兵曹長、君は詭弁という言葉を知っているか」

「それならばライフルです」

セシルはニッと笑った。

確かに。

種別はライフルとなるだろう。

だが対人ライフルでも対物ライフルでもない、『対戦車ライフル』だ。