「何?」

厚生労働省本省庁舎。

その一室で、対策局長は顔を上げる。

「新しい火器の支給?」

「はい」

セシルは頷いた。

「確か君は、専用狙撃銃を持っていた筈だが…ゲパードM6カスタム…だったか?」

「あれでは駄目なんです」

対策局長の言葉に、セシルはきっぱりと言い放った。

「あれでは威力が足りません」