頑なにそれを拒む神父。

復讐は何も生まない。

神父が少年に言える事は、ベナル大災厄の事は忘れる事。

そして人並みの幸せを求め、平穏に生きる事。

だが、その平穏を少年は拒否した。

神父が教えてくれないのならばと、勝手に神父の部屋に忍び込み、祓魔術に関する書物を読み漁った。

何度も見つかり、何度も神父に咎められたが、それでもやめなかった。

神に仕える者の下で育てられながら、神の力を復讐の為に利用しようとする者。

しかしそれとは裏腹に、少年は祓魔術に関しては非凡な才能を持っていた。