オオホシ座? 聞いたことあるような、ないような。 そんな星座なんかないよね。 なんだろ...? なやんでいる私を見て、 男の人は悲しそうに眉毛をさげた。 「星の上の世界、なんて絵空事だけど。あの頃の俺は本気で君と2人でそこにいきたかったんだ。」 「え?」 「俺は川瀬辰巳。久しぶり、沙耶ちゃん。」 私の初めてもらったプロポーズの相手が彼だということを、私は3分後に知ることになる。