ドッペル・ゲンガー

 だとしても何とかしないと……

 呼吸もだいぶ落ち着いてきた。

 ゆっくりと立ち上がると辺りを見渡す。

 何か、変だな……

 心に引っ掛かりを覚え、私はもう一度辺りを注意深く観察する。

 やっぱり、変。

 違和感の正体はすぐに判明した。辺りが異常に暗いのだ。私が通ってきた道も、そのさらに先も。

 別に山奥にいるわけではない。

 ここは閑静な住宅街。今私がいる目の前にも後ろにも、民家が立っている。そこから左右へと大小様々な民家が軒を連ねていた。

 住宅街であれば、当然道路脇に設置されているもの。

 私は電柱を見上げた。

 普段は辺りを照らしている街灯は、どれも点いていなかった。