ドッペル・ゲンガー

 停電かな?

 パチパチ、と何度かスイッチを押してみても階段は明るくならなかった。

 いつからだろう。

 仕方なく、私は携帯で足元を照らしながら一階へと向かった。

 やけに静かだな。

 いつもなら何かしらの音が聞こえてくるはずなのに、家の中はしん、と静まり返っていた。

 怪訝に思いながらもリビングへの扉を開ける。

「お父さん、お母さん?」

 真っ暗なリビングへと目を凝らしながら奥に声をかける。

 返事はない。

 どこかに出掛けたのだろうか。

 不思議に思いながらも奥へと足を踏み入れた。