ドッペル・ゲンガー

 一瞬の間。

 俺は深く息を吐くと、しっかりとした足取りで門の向こうへと足を運んだ。

 いつまでも傍観していても仕方がない。

 ここまで来たのなら確認して帰るべきだろう。

 そいつが校舎の中へと姿を消していたなら躊躇していたかも知れない。

 だが、視界の開けたグラウンドなら余程の事がない限り身の安全は確保できるだろう。

 履いてきた靴は比較的走りやすいスニーカー。

 いざとなれば学校一、二の俊足で逃げればいい。

 俺はそいつのいる方へと真っすぐ進んでいったーー