「私の親は離婚してて母子家庭なの」
「うん」
離婚するきっかけを作ったのも
私の男嫌いを作ったのも父親のせいなんだ
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あれは私が小学2年の時
昔から父は帰りが遅かったし
ほとんど家に居なかったけど、休みができたら必ず遊びに連れて行ってくれていた
だから私は父が大好きだった
でも、ある日急変して
怒って叩かれたり、怒鳴られたりされるようになった
それが原因で母も家を空けることが多くなって
四葉も友達と遊んでばかりだったから
私が父親と2人になることが多かったの
「パパ、休みなら遊びに連れて行って…」
遊んでくれなくなったから
だからそう頼んでみた
でも父は私を見ようともせず
ただ膝の上に乗せられた
「わがまま言うな
パパは疲れてるんだ」
「でも前は遊んでくれたよ」
「前とは違うんだ
状況も何もかも」
その時父が泣いてしまった
なんで泣いているのかわからなくて
ただ私は父が心配だった
「パパどこか痛いの?
みつばが痛いの飛んでいけ〜してあげる」
「痛くないよ大丈夫だ」
そして何一つ変わらない大きくて温かい手で頭を撫でてくれて
"最後の約束"をしてくれたの
「じゃあ今度の土曜日遊ぶか」
「本当?約束だからね?」
「あぁ約束だ」
そう言って指切りをした



