「手嶋くん♪」
やっぱり手嶋くんだけは特別
全然気持ち悪くないし
一緒にいても背筋がゾワゾワしないもん
「俺今日怒られたー
お前の性格どうにかしろってよ〜」
あ、もしかしてあの時のかな?
それにしても性格どうにかしろってひどい
手嶋くんは今のままでいいのに
「手嶋くんの性格好きだよ♪」
私が思ったことをそのまま言うと
手嶋くんの顔はみるみる赤くなる
すごい、りんごみたい
「へへ
って、永豊、如月に何か用?」
永豊と呼ばれた冬織と呼ばれた人は
相変わらずニッと笑ったまま
たぶん、永豊冬織って言うんだろう
「お前ら付き合ってんの?」
その男は手嶋くんの質問には答えず
手嶋くんに質問を返す
「うん!付き合ってるー
ってことで、ばいばーい」
は!?付き合ってるー?!
その言葉には私も芽命もびっくりしてしまう
「て、手嶋くん!!」
「帰るぞー」
んまぁ、いっか
その人になんと思われようが知らないし
私は手嶋くんのあとを追った