「サッカー、準決勝敗退だって」 数日後、母さんにそう告げられた。 「へえ…」 曖昧に返事を返すと、何も言わずに帰っていく。 俺がいないチームのことなんて、考える必要もない…。 どうせ弱いんだから…。 サッカーのことを考えると、感覚のないはずの足が疼くような気がした。 サッカーが出来ないなら、リハビリをしても意味がない。 それでもまだ、できるんじゃないか…、って、少しだけ思ってる自分もいる。