「サッカーができないって… 冗談だろ?」 嘘に決まってる。 だって俺は、プロとして世界で活躍するんだから。 それくらいの実力者なんだから。 「失礼します」 病室のドアがあき、病院の先生らしき人が入ってきた。 「君が、永井瞬君だね」 「……」 黙っている俺をみた先生は、苦笑しつつも、話を続けた。 「率直に言おう 君は事故で下半身が麻痺してしまった どんなにリハビリを頑張っても、よくて自力で立って、ゆっくり歩くのが限界だ」