駆け抜けた日々-The Best Swim Team-

「更衣室行こうよ!」

そう言った萌絵ちゃんの言葉に、みんなが大きな声で返事をした。
その時だった。

「水泳部うっせーよ。マジで8人じゃん笑えるんだけど。隅っこ行けってwww」

体の大きな、陸上部の女子の恐らく3年生。
ハッと顔を向けた栞菜ちゃんが相手を見て、ぐっと唇を噛み締めながら背中を睨んでいた。
その時私は初めてこの水泳部が置かれている立場を知った気がした。