家に帰っても
思い出すんは「章平」ばっかりやった。

「…ほんま何で好きなんやろ?」

あたしは自分の裾で
涙を拭いた。

「もう…いやや」

声が震える。

…好きになんかなるんちゃうかった。

6歳も年離れとったらやっぱり無理やわな。

上手くいくわけない…

あたしは章平のことを忘れる事にした。