歩道橋に到着した。

女子高生は俺に気付いていない。1人で歩道橋の真ん中に立っている。

遠く何かを見つめている感じに見える。


街灯もなく、明かりは走るクルマのライトだけだ。薄暗いけど、明かりが途切れることはない。

黄昏時みたいな感じに似ている。女子高生のシルエットが見える。


しかし、どうやって説得しようか?俺は、がり勉高校出身だから当時は女の子と遊ぶ暇なんてなかったからなー情報がない。ヒントもない。


とりあえず、ファーストコンタクトは、なんにしようかーんー「死に急ぐな若者よ」ってどうだろう?どっかで聞いたような響きだけど、でも、もしかすると「なによー!!ちょーうざいんだけど!!空気読めよおっさん!!」と、いわれたらどうしょう。

脳ミソは我慢できるとしても俺の鉄拳が我慢できない。でも、相手は女子高生だ。

我慢。

我慢『ぶちっ』ってキレないことを我慢。