「ねえ、いつになったら付き合ってくれるのー?」
戸田さんは、酔うと、一層甘えっぽくなる。
頭を撫でられたりとかならいいのだが、噛みぐせがあって、俺の腕を甘噛みしてくる。
前に、首筋を噛まれたことがあって、そこがキスマークのようになり、周りから隠すために、絆創膏を張ってバイトに行ったこともある。
それ以来、首だけは守るようにしている。
「戸田さんは、普通にしているともっとモテると思いますよ?」
「うっさいわねー!私は、木下くん以外興味ないの!私の気持ち知ってるくせに、どうしてそういうこと言うの?」
なんて上目遣いのうるうる涙目で言われても、俺は戸田さんとは付き合えない。
年上とは付き合えない。



